ピーウィーの大冒険/ Pee-wee's Big Adventure

ピーウィー・ハーマンをご存知?

僕らの子供の頃に現れたちょっと変わったキャラクターというか、腹話術人形みたいというか…。

しかも微妙に性的ななにかを感じさせていて、大人にはわからなくても子供なら直感で危険とわかる人物。
何年かして彼が捕まった時に、あぁやっぱりなと納得した覚えがある。


先日アメリカ雑貨やトイを探していたら、そんなピーウィー・ハーマンをふと思い出した。

思い出したついでに観てみた。


Trailer


ピーウィー・ハーマンが盗まれた自転車を探しにアメリカを横断する珍道中。


「映画との対話」

ティム・バートンの見方が変わったのは、「ビッグ・フィッシュ」だった。そこで、なぜ法螺をふくのかという命題に取り組んだと思う。

しかし、今作はティム・バートンが、「法螺話」の法螺の技術を磨くことを徹底的に追求した映画。

法螺話のビジュアルセンスも細部にまで目が行き届いて美しいが、何よりも話の構造が法螺話をベースにした映画の中の映画化という入れ子構造になってゆくところが素晴らしい。

落語の粗忽長屋的な入れ子構造の妙をみせてくれる。

徹頭徹尾不思議な映画、といえる。



「おまけ」

子供の頃、代官山の輸入おもちゃ屋に行った時に「なんてすばらしい審美眼だろう」と思ったが、今思うとまんまこの映画のセンスだった。

ティム・バートンの映画では、ナイトメア的なビジュアルのものよりもこっちのほうが好き。



コメント