会社とかで聞く「コンプライアンス」という言葉。
企業や従業員が法律に従うという意味で理解していたが、どうも本来の意味はそれだけではないらしい。
Trailer
アメリカの田舎町で起きた、電話のみを使った詐欺事件。
「映画との対話」
complianceの本来の意味は、「へつらう」とか「盲従」とか、自主性のない行動を意味する。映画ではそのcomplianceの意味を問いている。
社会心理学ではミルグラム実験というのがあって、理由がはっきりしていてかつ自分に責任が及ばないとすれば、人間はどんな行為も行いうる、と証明がされている。
この映画は実在の詐欺事件を題材に、従順な人間に行ったミルグラム実験的な行為が、化学反応的に「組織や社会に与える悪影響」を描いている。
従順な人は「使いやすい」が、「使われやすい」とも言い換えられるし、そこには自分が無いから罪悪感は生まれない。
自我とか自主性とか、そういったものを考えさせられた良作だった。
「おまけ」
今回のケースでは、被害者である従業員は上司単体で訴えることはできなかった為(おそらく錯誤)、結果管理責任として会社と上司をセットで訴え勝訴した。
「使いやすい人間」を管理職に置いた弱気な人事が招いた結果と思う。
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