オール トゥギャザー ナウ/ All Together now

ビートルズの楽曲をシルクドゥソレイユが演じる「Love」。

もちろん僕もOSTは持っていて、よく聴いている。

しかしラスベガスのミラージュでしか見ることができないショーであり、映像化がされていないのですべてが謎であった。

itunesでレンタル。

シルクドゥソレイユのサーカス作品である「LOVE」の制作ドキュメンタリー。

Trailer


「映画との対話」

ビートルズの楽曲とサーカスの融合は、もともとはジョージ・ハリソン原案の企画だったらしい。

しかし亡くなってしまったということもあり、企画の起案実行にあたってはシルクドゥソレイユが行い、音楽はジョージ・マーティン親子に依頼してリミックスをかけてもらった、というのが「LOVE」というサーカス。

サーカスショーのコンセプトは「ロックンロール・ポエム」。


今作ではアドバイザーとして招かれたビートルズ関係者それぞれの個性が垣間見られるのが貴重だ。

特にポール。


ポールは「ビートルズは昔の思い出だから…」と言っており、それだけに「あのころの4人にしかできないことで、僕にもできないこと」と言う。

観ているこっちは「でもあんたの曲じゃん!」と突っ込みたくなるが、自らのクリエイティブより「あのころの4人」というものににとても敬意を払っていることが伝わった。

ビートルズのことはあのころの4人でしかわからないことであるし、今のポールですら触れられない存在なんだよ、と言っているようだった。


シルクドゥソレイユ側もそれがわかっているのが良かった。本当はポールにもっともっと意見を聞きたいんだけど、ビートルズを愛していることが伝われば充分という感じだった。


こけらおとしの当日、ショーを観る様子が良かった。

ジョージ・マーティンは自らのクリエイティブを嬉しそうにポールに語り、ポールはファンとして感動し、そのことを逐次リンゴに話し掛け、リンゴは受け入れる。

この様子はファンならたまらない映像だろう。




「おまけ」

これを観て、ポールがビートルズの楽曲をコンサートでカバーする理由がわかった気がする。
彼もビートルズを愛するファンの一員(我々と同じように)として、カバーをしているのだろう。



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